制作物まとめ ~esports × メンタル~
【メンタル放送まとめ】
※最初の5~10分の前置きは飛ばして本題から再生される設定になっています。
※情報をより効率よく取り入れるために、1.5倍速以上がオススメです。
- 【メンタル放送まとめ】
- 11、競技シーンのプランニングを考える
- 10、ウ〇ハラさんの講演が心理学的に正しすぎた件
- 9、思考と意識を裏から操っている無意識/バイアス
- 8、なぜ試合中に逆境に陥っていくのか? ~短時間メンタルテクニック~
- 7、食事報酬とセットポイント
- 6、強み/弱み、自己肯定、幸福感
- 5、我々が持つべきたった一つの自信
- 4、睡眠の質 向上カタログ
- 3、不安の強み ~ 不安はネガティブなものではない! ~
- 2、努力の天才に至る思考 -成長マインドセット-
- 1、esprotsにおける運動の必然性 ~ 運動しない=勝つ気が無い ~
- 番外:メンタルブログ
- ー メンタル放送などという活動を行っている意図・意義 ー
- 【シージ関連】
- シージPL勉強会
- シージ考察記事
- シージ大会感想
- 【その他】
- プロ対談・インタビュー
↓最新放送 ↓
#22 競技シーンにおけるプランニングを考える【メンタル放送】
#22 競技シーンにおけるプランニングを考える【メンタル放送】
↓最新メンタル記事 ↓
fuji3-r6.hatenablog.com
↓シージ ↓
シージ大会キャスター応募動画を実況してみる + BDS vs Vatality + GUTS vs Qcon【シージ勉強会/視聴会】
#6 TSM vs DZ - Six August 2020 Major NA - Grand Final -【シージ勉強会/視聴会】
なぜ試合中に逆境に陥っていくのか? ~短時間メンタルテクニック~ 【メンタルブログ#2】
ネガティブに飲み込まれる原理と対策
- ネガティブに飲み込まれる原理と対策
- はじめに -「大舞台でいかに”普段通り”やれるか」
- 短時間メンタルテクニック
- 1、タクティカルブリージング
- 2、フォアヘッド・タッピング
- 3、「と思った」法
- 4、メタ認知質問集
- 解説 -「なぜ人間は逆境に陥っていくのか」
- 自ら逆境を深めてしまう3つの要素
- 人間の脳は”1CPUの1メモリ”
- シロクマのリバウンド効果
- 感情に巻き込まれないためには距離を離すしかない
- (補足) ネガティブな思考=ネガティブな感情 × ストレスレベル
- (補足)ネガティブの感染力はポジティブの7倍
- (補足)日本人は80~90%以上がネガティブな遺伝子を持っている
- 結論 -「ネガティブに対抗する戦略とは?」
- 終わりに -「無謀な賭けは減らすことができる」
- 小テスト
はじめに -「大舞台でいかに”普段通り”やれるか」
僕らが目指す最後の舞台はオフライン。
オフラインともなれば、大勢の外国人観客、いつもと違うPCや椅子、観客の歓声、多くの視線、大量の照明…普段と違う環境に多数さらされる。
世界大会を見れば、長い大会の中でガチガチに対策を構築されて変化を与儀されなくなる…そういったことは当たり前のように起こっています。
大きいストレスの中で新しいことに挑戦したり、変化や成長を求められたりする。それもラウンド中やマップ間の短い間に。
普段通りのパフォーマンスが出せなくなるのも無理はありません。
もちろんそれは「オフラインの世界大会」といった大きすぎる場だけではなく、「初めてのオンライン日本大会準決勝」といった状況でも起こり得ます。
(もっと言えば、その人にとっての「大きすぎる場」はその人個人によって変わるでしょう。)
まず普段通りのパフォーマンスを出すのが難しい中で、いかに普段通りの力を”できるだけ労力を少なく”引き出せるか。
いつも練習でやっている普段通りができなければ、新しいことに挑戦することは困難。
分の悪い賭けになることは間違ありません。
しかし、「普段通りのパフォーマンスを出す」ということに関しては、いくつかのテクニックがあります。
それを知れば、分の悪い賭けに陥ることを予防できるかもしれない。
メンタルテクニックを学ぶ意義は
「突然覚醒して120%の実力を発揮すること」ではなく、
「いつもと違う環境で、いかに普段のパフォーマンスの近似値を出せるか(練習通りにできるか)」
「”普段と違う環境・ストレスにさらされて実力の50%も出せない”といった状況をいかに避けるか」
ということにあると考えています。
この記事は
「ネガティブを吹き飛ばしてポジティブに!」とか「成功している自分を思い浮かべれば上手くいく!」
などといった「都合よく内なる力が目覚める」ようなことは一切書きません。
「ネガティブに飲み込まれずに平静を取り戻す方法」
「その時の感情に操られて、本来の実力が発揮できないことを予防する方法」
そのための方法を紹介します。
そして、なぜ人間がネガティブに飲み込まれて行ってしまうのか。その理由も。
↓動画もあるのでこちらもどうぞ ↓
メンタルブログ#1 不安をコントロールして試合に打ち勝つ~客観性の手に入れ方と使い方~
最近はこんな感じでメンタル/心理学とシージを絡めて話す放送などやっておりまして、、
※本編9:20~開始(設定済み)
※1.5~1.75倍速で見るのがオススメです。
すっかりシージの人なのかメンタルの人なのか分からない感じのFuji3でございます。
最近のシージ競技シーンは、世界的に見てもメンタル負けや不安負けというのが多いように見えています。
そんな感じで、ここ最近は”不安”を題材として放送していました。
話したいことが多すぎてあぶれた(しかしめちゃくちゃ重要な)テクニックがあったので、今回は文章の形で示したいと思います。
不安に飲まれてしまっている時に、あなたが頼るべきテクニックや考えとは何か。
それを伝えていきます。
1、「外からの視点」で自分と距離を取る
さっそく最初に紹介するメンタルテクニックその1は
「今の自分は周りから見たらどんな風に見えるだろう?」
と考えることです。
不安に限らず感情でいっぱいいっぱいになっている時に、この質問を自分に投げかけるという手法です。
言葉にすると普通ですね。
それだけ?みたいな感じかもしれません。
が、しかしですね。
実際に自分が感情に飲み込まれている時に、これが出来る人は非常に少ないです。
(僕もまだまだ出来ておりません。)
実は人間というのは、感情に飲まれた状態で"自意識過剰"に陥っていることが多いです。
この場合の"自意識過剰"はナルシスト的な意味ではなくて、
「自分が〇〇だから…自分の△△が✕✕だから…自分が…自分が…」
のような形で、自分のことにばかり意識が向いてしまっている状態。
その結果として何がか起こるかというと、自己に対する客観性が失われる訳です。
客観性が失われたから何やねん、という話ですが…
自分が周りから見たらどうなっているか、自陣自身の状態把握が困難になります。
自意識に囚われてしまって、自分自身が実際にどういう状態にあるのか、客観的に見てどのようになっているのか分からなくなってしまうのですね。
誰しも覚えがあると思うのですけれども、めちゃくちゃ感情的になっている人やプレッシャーに飲まれている人を見て、
「あーあもったいないな。〜すればいいのに。」
などと感じることはあるでしょう。
しかし、いざ自分の身になってみると、外から見てる時は思いつくことが思いつかない。
自分に意識が向きすぎていて、外からの視点で物事を考えられないのですね。
それを突破する為の手法として
「客観性」「外からの視点」
そういったものを取り入れて、自分(の感情)と距離を取ることによって、不安に対処しようという方法です。
今回の記事で紹介する手法は、全てこの考えに基づいて書いています。(外からの視点を利用して自分から距離を取る)
さらっと書いてしまいましたが、この発想は不安や感情制御以外にも多くの事例で役に立ちます。
成功に至るための目標作り、厄介な悪癖を直そうとする時、自分の失敗を振り返る時…
自分と意識的に距離を取ることによって、人間はより合理的で冷静で確実性のある判断ができるようになります。
とある論文というか実験がありまして。
人生におけるネガティブな出来事が起こったことを想像してもらって、その後の判断を見るという実験です。
その時に被験者を2つに分けました。
「あなたに~~というネガティブなことが起こりました。あなたはどうしますか?」
「あなたの”隣人に”~~というネガティブなことが起こりました。あなたはどうアドバイスをしますか?」
2パターンで想像してもらった訳です。
結果、何が起こったかと言いますと…
「自分に起こった」と想像したグループは感情的で非合理的な判断を下す確率が高かったのに対し、「隣人に起こった」と想像したグループは冷静で合理的、確実性のある判断を下せる傾向が示されたのです。
この実験が何を示しているか。
人間は”自分”に意識が向きすぎると合理的な判断を下せなくなってしまう…ということかと思います。
ゆえに不安、自分の感情、自分自身と距離を離す
「客観性」「外からの視点」
が有効になってくる訳です。
もちろん、自己のコントロールも容易になります。
意識の片隅にあるか無いかだけでも、確実に人生の質が変わるでしょう。
2、”よく似た他人”へのアドバイスを利用する
さて、その1の解説が長くなりました。
客観性による不安対策メンタルテクニックの2つ目は
「自分と同じような人が、自分と同じ状態になっていたらどんなアドバイスをするだろう?」
と考えることです。
自分と同じ人…では抽象的で分かりづらいですね。
簡単に言えば、同僚や隣人…シージ的に言えばクランメンバーや他チームの役職が同じ人などが当てはまるでしょうか。
つまり、自分と似た立場や境遇、環境の人ということですね。
自分と似た人が今の自分と同じ状況に陥っていたら、自分はどんなアドバイスをするだろうか?
そういった問いかけです。
なんならもう1人の自分を想像して頂いても結構です。
お気づきになられた方もいらっしゃるでしょうが、これはテクニックその1で紹介した実験の質問のまんまです。
人間は自分自身に対する想定より、他人に対する想定をした方が合理的かつ冷静な判断ができるのですね。
また、この質問の有効な点は判断力の向上だけでなく、疑似的に自分(の状態を)外から見ることが出来る点です。
その1で述べた通り、自身に対する客観視を働かせることで自意識から距離を置くことが可能になります。
外から自分を見ることが難しいなら、自分の側から外=他人(”同じような人””同じ状況”という条件を付けることによって、疑似的に自分自身)を見ることで客観視しようという訳です。
これがなかなか強力なテクニックでして…
というのも結局、その1で紹介したのは「外から自分を見よう」に近いのです。
不安でいっぱいになっている状態、自意識に飲まれている状態ではなかなか難しいものがあったりします。(自己を客観的に見るのも、なかなか訓練が要ります。)
ところが、このテクニックはあくまで”自分から他人を見る”なので、客観的になるのが苦手な人や、もしくは単純に客観視がうまくできない状態に陥っている時にもやりやすい。
自分によく似た他人に今の自分の状態を当てはめる。
客観性と合理的判断、感情の切り離し…複数の効果があるのでオススメの手法です。
3、未来の自分を利用して他人を使わず客観性を手に入れる
さて、最後に紹介するのは大変強力なテクニックです。
効果が大きすぎて僕も頻繁に使っています。
このテクニックを紹介するためにこの記事を書いていると言って過言ではないでしょう。
それは
「未来の自分が今の自分を見たらどう考えるだろう。何を求めるだろう。」
と考えることです。
今まで客観性を得るために多かれ少なかれ”他人”を利用する方法を紹介してきました。
実際にそれは強力です。
しかし、繰り返しにはなりますが、不安など感情が溢れている時は自意識で固まりがちです。
他人に意識を向けるのが難しかったりする。
ですが、実は自分自身だけで客観性を手に入れる方法があるのです。
それが”未来の自分を使う”という方法。
未来の自分とはいえ、自分の視点で自分を外から見ることができるのです。
これによって客観性が生まれる。
こういった自分で自分を外から見るというのは、僕らは割と頻繁に行っているのですよね。
しかし、しかし、それは”今”から”過去”の自分に対してばかりのはずです。
過去に起こったこと、過去の自分の行いに対して
「あの時はこうしておけばよかったな~」
のような振り返りや後悔という形で、誰もがやったことがあるはずです。
そして、”未来”の自分が”今”の自分に対して、という発想は出てこない人が多いのではないでしょうか。
それがもったいない。
未来というのはどのタイミングでも構いません。
負け試合になった直後でもいいですし、寝る前の悶々とした後悔でもいい。
もしくは今後勝ち上がれなくなって、次の世界大会/大きな大会に出れてない自分とかでもいい。
大事な世界大会や長期大会、不安に飲まれてちっともいつも通りのパフォーマンスが出せていない。自分たちらしくプレイが出来ていない。
「そんな自分を試合後の夜に後悔している自分が見たらどう思うだろうか。」
そしてここで重要ポイント!
テクニックその2を組み合わせます!
「そんな自分になんてアドバイスを言うだろうか?」
これです。
実はテクニックその3は、他人を使わずにその1(外から見てどう思う?)とその2(どんなアドバイスを?)を組み合わせて使えるというめちゃくちゃ効果的な手法なんです。
自意識に飲まれていても、自分の視点を拡張するだけ。
ゆえにかなり楽です。やりやすいはず。
そして、今の自分が過去の自分に対して冷静に判断を下せるように、未来からの視点は今の自分に合理的な判断を促します。
未来の自分がどう思うだろうなーこのままじゃきっと寝る前に後悔してるだろうなーなどと思えると、じゃあこうしようが見えてくる。
今の自分に起こっているどんなことが、未来の後悔に繋がるだろうか?といった発想も出てくるかもしれません。
実のところ、僕はこれを不安対策よりも誘惑に負けそうな自分やくじけそうな自分に対して使うことが多いです。
かなり汎用性は高いですよ。
不安放送で話しましたが、
不安は「準備や対策、備え」をするためにあります。
準備、対策、備え、全て未来に関する事柄です。
不安に飲まれているというのは、
「未来の自分に自意識過剰になり、今の自分を見失っている」
ことでもあるのです。
しかし、これを逆に利用する!
未来に意識が向いていることから、意識を派生させて”未来の自分から今の自分を見る”
この発想があるだけで不安への対処が大きく変わってきます。不安過剰から抜け出せる可能性も高くなるでしょう。
全く新しいことを考えるのではないのです。
現在、向いている意識の方向を少し変えるだけ。
それだけで客観性と合理的判断を導けるので(しかも意識するのは自分だけ!)、ぜひ試して頂きたい手法です。
終わりに
さて長くなりましたが、客観性を利用した不安対策 /不安対処のテクニック紹介はこれにて終了。
最後に、僕が”メンタル放送”などという活動をしているスタンスを改めて説明しておきたいと思います。
「esportsでの活動を通して、esportsも強くなれるし実生活にも役立てるような知識を手に入れることが出来たら最高じゃない?」
です。
たかがゲームと馬鹿にされがちなesportsではありますが、少しでもあなた自身の未来に繋がるものを手に入れられたら…という思いでやっております。
基本はesports(基本的にシージしか深く触れてないので、題材がシージなことが多いですが)に関するトピックを扱いながらも、話す内容は生活で役立てられる/応用できるものばかり(のつもり)です。
あなた方が将来どんな道に進んだとしても、例えばesportsを離れて就活する道に進んだとしても、esportsで得たものがあったのだと。
面接でそう話せるような内容/知識を伝えたいと思っています。
esportsにおける自分自身を強くしながらも、よりesportsそして自分自身を肯定できるように。
あなた方の好きなesportsで少しでも”学び”が得られるように。
そう願ってやっております。
さて、そんな訳で実際の放送はこちら。
【シージ民に贈るメンタル放送企画】 第2回:失敗と逆境を力に変える考え方とは?「成長 vs 硬直、努力の天才へ至る心理
※本編9:36~開始(設定済み)
※1.5~1.75倍速で見るのがオススメです。
「シージ民に送るメンタル放送」や「esportsラジオ」という名目でやっております。
よかったら見ていってください。
(見返しにくいので、ブログに放送まとめ記事でも作りましょうかね…)
p.s.
さて懲りずに補足を。
実は今までのテクニック…
まず、自分で”使わなきゃと思えなければ”話が始まらないのですね。
つまり、自分が「感情に飲まれてる」「自意識に囚われている」
そういったことに気づいて、使わなきゃ!とならなければ結局は意味がない訳です。
結局は多少の客観性が無いと、紹介したテクニックは活用できません。
そして気づくのは早ければ早いほど良い。遅くなればなるほど、自意識過剰から脱するのが難しくなります。
そのためには脳の基礎スペックが重要です。
脳のスペックと言ったら僕が勧めるものはただ一つ。
運動です。
今回の主題とずれますので多くは話しませんが、運動は
前頭葉の発達による客観性の増加、感情コントロール力の増加、感情を作る偏桃体の縮小、衝動性の抑制…などなど、今まで話してきた”客観性”や”感情制御”に関して大きな効果を発揮します。
ぜひやりましょう。(いや、やれ。)
繰り返しますが、多少の客観性を発揮できなければ紹介したテクニックは活用できません。
それを阻止するには脳の基礎スペックを上げるしかありません。
運動する時間が無い!とか運動キライ!という人は、
まず座る時間を減らすとか、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使うとか、普段の歩きをいつもより早歩きにするとか、そういった日常的な活動量を増やしていきましょう。(こういった日常的な活動量のことをNEATと言います。)
それだけでも全然違いますので。
運動の話題はこれからも隙あらばねじ込んでいく所存でございます。
多少なりとも知識を持っていると、効果が多様かつ高すぎてやらない方が大損というか…
もはや「やらない意味が分からない」そのレベルです。
お前のことだぞShiNさん
長くなりましたが、今回はこれまで。
ではまた。