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メンタルとRainbow Six SiegeのPro Leagueについて好き勝手に考察する。ついった@Fuji3_R6

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シージ試合雑感想#7 Fnatic vs Empire - S9 Final - Semi Final

Fnatic vs Empire - S9 Final - Semi Final


※注意事項※

・生放送を見ての初見の感想/考察であることが多いです。
・内容の細かい推考/修正は行っておりません。文章として成り立っていない部分もあります。
Twitterに短く纏めて投稿する前の下書きのようなものです。
・すなわち色々と雑です。ご了承下さい。



R6 Pro League - Season 9 Finals - Fnatic vs. Team Empire - Semi final




(感想)
Fnatic vs Empire

Map:領事館、国境、クラブ


領事館(Empire pick)
ノマド、エコー、Fnatic ban
バック、ミラ、Empire ban
Fnatic攻撃スタート



1ラウンド目、2階防衛
joystickイエーガーの飛び出しと帰りでの2カット。Fnaticの連携を潰すためには早めの勝負は有効だ。
EmpireはnRから学んだことかもしれない。
virtueゾフィアが強く4カット?
毒針抜くと見せかけて、詰めていたところカット。素晴らしい。
Empireは強気に撃ち合いすぎたか。気持ちで負けているよりはよほど良い。


2ラウンド目、2階防衛
Fnaticは下からの飛び出しでやられたので、速攻で仕込みドローンで対応している。対応が早い!
時間はかかるものの、火矢で会議を確実に潰す。
仕込みドローンによってjoystickイエーガーのリテイクは何回も許さない。


3ラウンド目、地下防衛
ヴァルカメによる突き上げ、joystickはリテイクを咎められる。
Fnaticが裏攻めを選択した。サーバーのクリアリング漏れ?速さを重視した?
熾烈なcoverでEmpireが勝った。スピード感のある裏攻めをcoverで潰せた。


4ラウンド目、2階防衛
Empireが引き気味だったので、Fnaticはplantアプローチ。
Empireの逆ラッシュのタイミングが完璧でFnaticでさえも対応しきれない。
非常階の勝負と外への飛び出しがほとんど同タイミングだ。
Empireの人数不利を覆す力が非常に高い。


5ラウンド目、ロビー防衛
Fnaticのブリーチャ突。領事オフィスとピアノに同時にブリチャ突入。ラッシュの選択。失敗はしたが、後々の伏線として非常に価値のある行いだ。
Empireの対応の早さも異様に早い。
shepherdの上からショットガンでのカットが凄まじい。最後のvirtueとの1on1も直接撃ち合わずに勝利している。

やはりEmpireは現地が強靭で、正攻法も辛いし、ラッシュもなかなか通せない。
EmpireはFnaticの強靭なチームアプローチに対して、迷わず真っ正面から対応・相対している。その迷いのなさが早さにも繋がり、Fnaticのチームアプローチの完遂を妨げている。
FnaticはやはりEmpireとの正攻法を避けているか?(様々な作戦を試しているだけ?)


6ラウンド目、地下防衛
Fnaticはヴァル突き上げをされたので、IQをピアノに派遣。
Fnaticは地下ガレージに突き下げを行い、plantを成立させる。
joystickが裏を潰したあとに1階を駆け回り、Fnaticを壊滅させた。
Empireは地下に設置されても、攻撃側が圧倒的有利なはずの室外での撃ち合いを制してしまう。異常だ。




Empire攻撃スタート
7ラウンド目、2階防衛
EmpireはIQを採用。nR戦を見ていたら当然の対応だ。
Empire攻撃の図々しいpeekで現地が削られていく。
plantが成立してしまうと、ロックが強靭過ぎて突破できない。クロスもしっかりしている。


8ラウンド目、2階防衛
joystickがいつも位置する場所がわかっているので、伏せ置きで抜いた。
Fnatic2人がかりでの飛び出し、領事オフィスラペを潰す。
やはりEmpireの図々しいpeekを止められない。しかし、Empireに攻撃側の武器が合わさるとロックがあまりにも強いので、真正面からの勝負を控えるのは理解できる。


9ラウンド目、地下防衛
Fnaticは地下守りなのに管理事務防衛。
Empireは遊撃を逃がさないように潰す動きが素晴らしい。
しかしガレージが割れていないことをいいことに、現地に直接圧力がかかるのは時間ががかかるだろうということで、Fnaticは現地を空にして全員でのリテイク。連携やcoverを重視しているFnaticにしては珍しい戦い方だ。
しかし、こういった選択も取れることがFnaticの強みだ。


10ラウンド目、ロビー防衛
Fnaticは2階から素早く引いて地下へ遊撃。
Empireが2階を制圧し、現地を囲い込むように詰められていたので厳しいかと思ったが、Fnaticが地下から複数の階段で2階に逆ラッシュ!
素晴らしすぎるリテイクだ。チーム全体で敵を引き込んでのハードピーク。
Empireは平面のロックは優秀だが、2階に対するロックはそこまで強く想定していなかった。(当たり前だが。ほぼ全リソースを2階逆ラッシュに注ぐといつのはなかなかない。)

FnaticはEmpireの想定しない場で戦えている。つまり、一般的なシージのメタから外れた戦いの場だ。


11ラウンド目、上下守り
Empireの上下に同時にアプローチする形で、個人技も含めてplantを通す。(半ラッシュのような形)
基本的に上下守りは突き上げが必須になるので、地下にdropしたkarzhekaに暴れられたのはきつかった。


Fnaticはかなり通常のシージメタから外れた作戦や戦いの場を設定して、うまくEmpireとの正面衝突を少なくさせることに成功している。
しかし一般的な作戦から外れると、ラッシュなどになるので、Empireの強靭な現地を崩しきれない。1on1も多くなるのでその戦いもつらい。
2階防衛のような正攻法以外が行いにくい防衛場所ではEmpire防衛を止められない。

しかしFnaticはEmpireに相対するうえで必要な要素を十分に満たせている。
チームアプローチと個人アプローチをうまく使い分けられている。
まだまだ勝敗はわからない。

Danはテルミをやったり遊撃をやったりとやれることが多く、Empireの作戦の幅を広げられている。
shockとどちらが強いとは簡単には言い切れなさそうだ。Empireがメンバーとして迎え入れただけはある。






2map目、国境(Fnatic pick)


ノマド、エコー、Fnatic ban
グラズ、ミラ、Empire ban
Empire攻撃スタート



1ラウンド目、2階防衛
フロスト登場
Fnaticは外のヴァルカメで室外に積極的に飛び出す。
Empireのロックが強靭なので、ロックを強く敷いている所には飛び出さずに、あえて引き寄せ、設置させて逆ラッシュで殲滅する。
ヴァルカメが非常に効いている。


2ラウンド目、作業防衛
virtueとlustyのリテイクが刺さる。
Fnatic遊撃はリスクを恐れずに、かなり広めに動き回るので、Empireは位置を特定しきれない。(nR戦同様、ヴァルカメのおかげか?)

Empireはラッシュをほとんど行わないので(現地が極端に弱い防衛場所なときくらい)、現地を完全に捨てるという思いきった防衛をFnaticは取ることができる。


3ラウンド目、窓口防衛
Fnaticの複数人のリテイクをDanが処す。Empireがロックを敷いている所に飛び込んでしまうとやはりきつい。


4ラウンド目、2階防衛
Joystick IQは基本的に一人でガジェットを回すので、回している瞬間に飛び出しでカットを狙う形が成立してしまう。

Empireは室外にいる間に戦われるのが、未だにそこまで得意ではない。加えて、外カメが効きまくっていて、Fnaticは室外の勝負を仕掛けやすい。
IQを狙い撃ってうるように見えるのは気のせいでは無いかもしれない。

外での戦いは一般的なシージの土台の外、つまりEmpireの土台の外だ。


5ラウンド目、作業防衛
Fnaticは流域で孤立している(ロックだろうが)敵に二人がかりで戦う。
Fnaticの相手の設置を誘っての逆襲がnR戦に引き続き、洗練されている。


6ラウンド目、受付防衛
EmpireはFnatic遊撃がかなり動き回るからか、かなり広範囲に外から包囲するようにロックを敷く。
1階に逃げてもshepherdのロックがある。
珍しくEmpireが戦い方を変えたと言ってもよい。




Fnatic攻撃スタート
7ラウンド目、2階防衛
Fnaticは割職なし、フィンカ採用
Fnaticはあえてセキュリティーを無視して武器庫にブリチャ突も使ってのラッシュ!
かなりリスクのある選択だが、Empireの対応の早さを信頼してのセキュリティへのロックなど、Empireの対応を読めているのも素晴らしい。


8ラウンド目、作業防衛
Fnaticはまたもや割職なし。
オフィスの敵やセキュリティの敵に対する連携による囲い込みや撃ち合いが即座に形成されるのが素晴らしく、1人ずつ削っていくことができる。

割職がいないことで戦いが正攻法から外れ、Empireは相手の動きを予測できていないか?

Empireはここ最近、劣勢になることがまずないので、こういった状況に弱いか?


Fnaticマッチポイント
9ラウンド目、2階防衛
Empireはdanバンディットがセキュリティ入りなど、かなり早めに戦うことによってFnaticに包囲される前に1on1を繰り返し、撃ち合いで優位を作った。


10ラウンド目、作業防衛
danバンディットが同じ位置にいたので下からフラグ突き上げ。ホントに対応が早い。


11ラウンド目、作業防衛
Fnaticは中央階段からのリテイクを自分達もよく行うので、Virtueがしっかりと警戒できている。



Fnaticの国境は本当に素晴らしく、この成長の原因には、盟友野良連合の国境の強さというのはあるだろう。

Fnaticのヴァルカメを重視した形はnR戦でも見せていたので、Empireは対応したかった。
しかしFnaticはEmpireのIQでの対応を予測していて、さらにEmpireのIQの使い方を理解していた。
Empireの型が強靭な代わりの幅の少なさというのが、影響しているかもしれない。

Fnaticは領事館でもそうだったが、Empireに対して勝つために何が必要なのかしっかりと理解できている。
その事によって一般的な土台、Empireの土台から外れて戦いの場を自分で作ることが出来ており、Empireは得意の撃ち合いの強さを発揮することが出来ない。
そして、EmpireはFnaticの行動を読みきれない。
外への戦いは(Empireクレイモアをあまり持たないことも影響したか)

Fnaticはチームアプローチがしっかりと出来ていて、さらにそのチームアプローチをラウンド中に作り上げることができている印象がある。
RECやLSEがそういった作戦の作り上げ方というのは得意としているイメージだが、彼らはその分、力業に寄りやすい。

Fnaticの違うところは、もともと戦術よりのチームであったため、戦術寄りにも力業に寄りにも作り上げることができる。






3map:クラブハウス

カピタオ、エコー、Fnatic ban
マーベリック、ミラ、Empire ban
Empire攻撃スタート



1ラウンド目、金庫防衛
金庫は簡単にロックによって包囲が成立するので、相手をするにはきつい。
Empireのやりたいことを咎めるにはロックに真正面から戦っていくか、飛び出しを多用するなど行うしかない。


2ラウンド目、金庫防衛
クラブのMap構造的に、Empireが国境で苦しめられたFnaticの自由な遊撃を、ロックによって咎めることが容易だ。


3ラウンド目、地下防衛
Fnaticは2階遊撃を行う。2階が壊滅したあとは他の3人も現地を完全に放棄して、1階〜2階に戦いに来るが、Empireの強気なcoverが早く、Fnaticは劣勢を覆せない。


4ラウンド目、地下防衛
Fnaticは籠って守る形。
Empireと真正面から打ち合う形になるのできつい。
Empireの丁寧な祭壇攻めが上手い。


5ラウンド目、地下防衛
キッチンから武器庫に上下の撃ち合いをするkarzhekaが強すぎる。
Empireの囲いこみとロックが強固過ぎて堪えきれない。


6ラウンド目、ベッド防衛
金庫をカイドが守る。リテイクが難しい。Empireのロックから逃れられない。
6ラウンド攻撃成功。




Fnatic攻撃スタート
7ラウンド目、金庫防衛
Joystickイエーガーの前めの撃ち合い、遊撃が刺さる。
7ラウンドストレートでEmpire勝利。




Fnaticあまりにも勿体ない。
領事館や国境ではEmpireに対して必要な戦い方が、完璧に近い形で満たせていただけに、クラブ防衛の正攻法に近い戦い方は下策だった。

Fnaticは領事館や国境で満たせていた、Empireに対する戦い方というのをクラブ防衛では全く出来ていなかった。
まず、ロックの敷かれやすい金庫防衛を重視したことも問題であるし、地下も同様だ。

LSEのように割職をbanして、banの時点で攻勢を仕掛け、正攻法の攻めを行えないようにするなどの対応が必要だった。

地下防衛で2階を守る形をもう少し続けたり、自分達がnRにやられたように積極的なハードピークを見せたり、倉庫守りを試すのもありだったかもしれない。(倉庫守りくらい弱い防衛場所だとEmpireは珍しくラッシュを仕掛けてくる可能性もあるが…)

マッチポイントを背負わされた状態でイケイケのEmpireを止められなかったのは責めるべきことではない。
しかし、Fnaticが逆に攻撃だったら同じように6ラウンド全て取れる可能性も十分にあっただけに、非常に悔しくも感じられる。


FnaticはEmpireの海岸線を恐れたのかもしれないが、国境での動きを見るに、クラブより海岸線の方が自分達の戦いが作りやすい分、勝率は高かったかもしれない。


国境や領事館に関しては、FnaticがEmpireの土台で戦わず、自分達の設定した戦いの場を作りあげることが出来ていて非常に素晴らしかった。
Empireの正攻法の攻め/守りでは対応が難しいような戦いを、個人だけでなく、チームとして状況に応じて作成出来ていた。

Empireはやはり撃ち合いの強さ、AIMといった技術、チームアプローチの技術など、正攻法の範囲では非常に強い。
このまま世界王者になることに疑問はほとんど無いと言えるだろう。


クラブハウスの試合展開は残念な点があったものの、実質的に2つめの決勝戦と言っても良い試合だった。